カテゴリ:日々思うこと( 14 )

 

黒木和雄監督を偲ぶ


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              ― 父と暮らせば 製作スタッフを代表して ―
                      監督 黒木和雄

170人の方々の感想文を拝読しました。
映画をごらんになったすぐ後にこれだけの感想を寄せられた人々の熱気にまず圧倒されました。と同時に、この映画の作り手の一人として映画をごらんになっていただいてよかったな、 という率直なよろこびを抱くことができました。
あらためて皆様に感謝の気持ちをお伝えいたします。
戦後60年、私も戦争体験者(子供でしたが)の一人として戦争の悲惨さ、醜悪さ、残虐さについて語りつたえていかなくてはならないと思っております。
感想文全体にみなぎる平和への強い皆様のお気持ちをひしひしと感じることができ、大きな勇気をあたえられました。
ありがとうございました。


昨年5月、私の属する市民グループは、映画館の協力を得て「父と暮らせば」の上映運動を2週間にわたって行いました。この映画は、1600人を超える観客を呼び、170人に鑑賞直後の感想を書かせたのです。

○父をはじめ多くの人を失い、自分だけ生きたのは申し訳ない、という気持ちは、JR福知山線の大事故で二輌目に乗っていて奇跡的に生き残った青年が、同じことを言っていた。このようなことを繰り返してはならない。亡霊の父が娘に言っていた「この惨事を、ありのまま後e0084918_1312199.jpg世に伝え、同じことを繰り返させないのが、生き残ったものの務めだ」という言葉は、胸に響いた。政府が9条を変えて戦争できる国にしようとしている時、過去の愚行を語り伝える大切さを改めて思わされた。(78歳・男)
○主人公一人の身の回りに、被爆による様々な物語があって原爆という当時の悲惨さを知った。被爆した方々が沢山みえるのなら、物語は数え切れないほどあるのだろうと思うと、心が痛んだ。生き残ってしまった苦しみを訴える娘にお父様が「死んだ人はそんなことを望んでいない」といったセリフが印象的で、恐ろしく、忘れたいけれど忘れてはいけないということe0084918_132867.jpgの大切さを感じた。(20歳代・女)
○昔の原子ばくだんがどれだけこわいことかを知って、とてもびっくりしました。とても多くのぎせい者がでたことも知ったり、生きていてもとてもつらいんだなぁと思いました。私、もうこんなことは、おこってほしくないと思います。(12歳・?)

e0084918_136261.jpgこれらの感想文を読みながら私たちは涙しました。そして感想文集を作り、多くの人にもぜひ読んでもらいたいと思いました。そうした状況を黒木監督に知らせ、感想文の全てに目を通していただいたところ、監督から文集への寄稿が送られてきました。
この一文こそ私たちへの遺稿となったのです。
本日は初七日。この遺稿を皆様に紹介し、改めて生前の監督を偲びたいと思います。
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  by kobo1947 | 2006-04-18 13:13 | 日々思うこと

■■■戦争中毒■■■

 アメリカとの関係を根本的に改善する道を探りたいと考えているところですが、いい本にめぐり合いました。そこで今回はその本を基に思い巡らしたことをエントリーします。

e0084918_17432668.jpg 『戦争中毒』というタイトルの本です。サブタイトルが『アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由』。著者はロスアンゼルス在住の漫画家で反戦活動家のジョエル・アンドレアス。きくちゆみさんとグローバルピースキャンペーンが監修と翻訳を行い、発行は合同出版で、第1刷が2002年10月に出版されています。漫画なのですが、通常のマンガと異なり、一つ一つのコマがとても重いのです。吹き出しの中の短いせりふにもすごいジョークや皮肉が込められていたりするので、注意して読む必要があります。わずか66ページの漫画を読むのに、これほど疲れたことはありません。

 

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  by kobo1947 | 2006-04-12 17:56 | 日々思うこと

戦う前に負けましょう

 日本が武装することで外国との対等な交渉ができるようになる。という意味のコメントをよくいただきます。それでは非武装日本がこれまで60年間対等な交渉ができていなかったのか、というと、自衛隊が持つ軍事力やアメリカが楯となっていたからこそ交渉を可能ならしめていたのだ、と主張されるわけです。

しかし本当にそうなんでしょうか。
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  by kobo1947 | 2006-03-09 18:21 | 日々思うこと

●全ての国に9条を!

 1945年、日本の無条件降伏によって第2次世界大戦が終わりを告げました。これに先立ち世界はそれまでの戦争の歴史を振り返り、あまりにも戦争の犠牲が大きいことを認識し、武力によって紛争を解決することの愚かさを反省し、2度と過ちを繰り返すまいとの思いから1945年6月のサンフランシスコ会議において、『国連憲章』が誕生しました。そうした意志が同年10月の国連正式発足へと結実したのです。こうした平和希求の流れの中で日本は連合国による占領統治がなされ、理想の国家の形を示すものとして日本国憲法が起草されました。

 

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  by kobo1947 | 2006-02-28 17:29 | 日々思うこと

考え方を整理してみました

 日本の外交のあり方をめぐっては、様々な意見があります。それらはいずれも日本の現状の認識の仕方によって異なってくるのでしょうが、あえて次のように分類してみました。

A.アメリカは戦後一貫してわが国の後ろ盾であって、その強大な軍事力こそがわが国が侵略を受けなくさせている、いわば抑止力である。したがって、わが国の安全は米軍が駐留してくれているからこそ守られている。
(1) これからもアメリカに従っていこう。アメリカに言われるとおりに憲法を改正し、アメリカの思うように動かせる軍隊を持ち、それでアメリカの負担が軽減できるなら、お返しにもなる。
(2)憲法を改正してはいけない。自衛隊を最大限許される範囲で軍隊化するが、基本的には今までどおり。アメリカの無理は聞かなければならない。

B.憲法を改正し自国の軍隊を保有する。そうすることによってアメリカ依存を脱却し、真の独立国となれる。
(1) 今や世界は1国帝国主義から先進諸国による分散統治の時代。日本は先進圏の1員として一定の役割を担うべきである。必要なら核兵器も保有する。
(2)アメリカを含め他国からの干渉を一切排するが、全ての国と友好関係を保つように努め、あらゆることを主体的に判断し対処する。平和主義に努め、軍隊は専守防衛に徹する。

C.人間の理性のみに依拠し、一切の軍事力を廃棄する。安保条約を解消し、全ての国と対等・平等な友好関係を築く。

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 これまでわが国の政府が取ってきた姿勢はA-(2)といっていいでしょう。しかしアメリカの事情の変化は、このような状態をこれからも継続していくことは困難なものにしているようです。小泉政権になってからはA-(1)またはB-(1)を志向しているように思えます。この2つはいずれもアメリカの戦略によって選択が決まります。
 さて、B-(2)ですが、実は最も多くの人が有している考え方なのではないかと思います。憲法改定絶対反対を主張する人の中にも結構多いのも事実です。この考え方をする人の殆どが、主権がアメリカに握られているような現状のままで軍隊を持つことは避けたほうがいいが、基本的には自衛手段としての軍隊は必要、という考えなのではないでしょうか。あくまでもアメリカとの摩擦を最小限に抑えることが前提となります。

 私はCです。B-(2)は中途半端で、アメリカとの摩擦を回避することはできません。最も現実的ではない考え方だと思います。Cの立場を常に一貫して全世界にアピールし続けます。全ての国が9条を持つことを訴え続けます。正直なところ全ての国家が金食い虫の軍隊を持つ必要がなければ持ちたくない、と思っているのではないでしょうか。自衛のためにやむなく・・・というのが本音でしょう。自衛が必要なのは攻撃に対処するためです。ところが、攻撃する側の殆どが自衛のためといっているのですから、ややこしいですね。それならいっそのこと軍隊をなくし戦争放棄を宣言すれば、攻撃される口実を誰にも与えないですむのではないか、という実に単純な発想です。日本が名乗りを上げれば、同調国が必ず現れると思います。2カ国、3カ国と平和同盟が増えれば、国際世論はガラッと変わることでしょう。
 自宅や町内に悪者が犯罪目的で忍び込んできたらどうする、ということとは性質の違う話なので、念のため。

 軍事力保持に反対するいまひとつの理由は、シビリアンコントロールが効かなくなることです。そもそも意見を通しやすくするための軍事力なのですから、軍を掌握する者の発言力は外に対しても内に対しても当然強まります。軍人が政権を握った状態、軍国主義への一里塚ですね。
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  by kobo1947 | 2006-02-06 01:00 | 日々思うこと

当ブログ主から一言

 当ブログへの投稿やTBが増えていることに驚きと共に、みなさまへ心から感謝いたします。
いかなる内容のコメントであれ、全て感謝をこめて受け止めています。エントリーへの共感であれ批判であれ、勉強する上での大事な助言と考えています。

 当ブログを訪れていただく人は、実社会での地位がどれほど高かろうとも、全て平等です。したがって一部のコメント中に見られたような、高いところから見下ろすような表現は極力避けていただきたいものです。たとえば、
 「重ねて言います。正確に理解して下さい。
  自らの見解に合わなくても、目を塞がないで下さい。」
このようなものの言い方とか決め付け方はいただけません。論旨の補強材料としていくつかの事件等を取り上げますが、論旨そのものを立証するための学術論文のつもりでエントリーしているわけではないので、そこらあたりを弁えてコメントいただければありがたいです。
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  by kobo1947 | 2006-01-30 19:25 | 日々思うこと

日本は軍隊を持ってはならない!

日本は自ら戦争を仕掛ける国ではありません。他国が起こした戦争に加担するか巻き込まれる状況を想定して軍隊を持つべきかどうかを争点とした議論に、拙いエントリーをすることで私も参加させてもらっているつもりです。
これまで北朝鮮との関係を中心に、数回に分けて軍隊の不要を主張してきましたが、今回はまとめとして一応のピリオドを打とうと思います。
少し長文になります。

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  by kobo1947 | 2006-01-26 12:28 | 日々思うこと

3.日本が外国から武力攻撃を受ける局面

日本が外国から武力攻撃を受ける局面はいくつか想定されます。それらの一つ一つについて検討してみましょう。

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  by kobo1947 | 2006-01-17 00:34 | 日々思うこと

2.日朝両国間の障壁

 2国間に存在する問題は無数にあるのかもしれないし、それほど多くないのかもしれません。私などには計り知れないことであると承知しつつも、いくつかの問題について日ごろ考えていることを述べてみることにします。

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  by kobo1947 | 2006-01-10 19:18 | 日々思うこと

1.拉致被害者家族の会の主張は釈然としない

日本が軍隊を持つべきであるとする主張の中で、最も純粋な考え方は、「日本が攻められたらどうやって自分自身を守ればいいのか」というものでしょう。
これは私自身の9条をめぐる最大の疑問でした。以下いくつかのテーマに分けて、この問題を考えてみたいと思います。

1.拉致被害者家族の会の主張は釈然としない
北朝鮮が拉致被害者の安否についてでたらめな情報を提出することは、被害者家族ならずとも憤りを覚えます。「北朝鮮の日本をなめきった」態度に対して制裁を加えるべきだ、という主張はある意味自然な感情から生まれてくるものなのでしょう。ましてや被害者家族であればなおのこと・・・  本当にそうでしょうか?本当にそれが被害者家族の偽らざる気持ちなのでしょうか?自分の愛する肉親が生活している国と対立を深めては、生きて再会を果たす機会が完全に失われてしまうかもしれません。
たとえば横田めぐみさんは拉致されてからの時間が、ご両親と一緒に生活していた期間よりも長く、現在は北朝鮮における家族も構成しているのです。友人もいるでしょう。仕事にも愛着を持っているかもしれません。めぐみさんにとっては別々の世界に住む家族ではあっても、どちらもこの上なく大切な家族であることに変わりないと思います。そのことは横田さんご夫妻が一番痛感していらっしゃることではないでしょうか。他の拉致家族の方々も同様です。
他人はどうであれ、拉致家族の方々の一番の願いは、両国が仲良くなり、お互い家族同士自由に行き来できるようになることではないのでしょうか。ですから拉致被害者家族の会の最も素直な主張は「両国間の障壁を取り除き、一刻も早い国交回復を!」ということになるのが自然だと思うのですが。

次回は「両国間の障壁」について考えてみたいと思います。
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  by kobo1947 | 2006-01-06 02:08 | 日々思うこと

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