■■■戦争中毒■■■

 アメリカとの関係を根本的に改善する道を探りたいと考えているところですが、いい本にめぐり合いました。そこで今回はその本を基に思い巡らしたことをエントリーします。

e0084918_17432668.jpg 『戦争中毒』というタイトルの本です。サブタイトルが『アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由』。著者はロスアンゼルス在住の漫画家で反戦活動家のジョエル・アンドレアス。きくちゆみさんとグローバルピースキャンペーンが監修と翻訳を行い、発行は合同出版で、第1刷が2002年10月に出版されています。漫画なのですが、通常のマンガと異なり、一つ一つのコマがとても重いのです。吹き出しの中の短いせりふにもすごいジョークや皮肉が込められていたりするので、注意して読む必要があります。わずか66ページの漫画を読むのに、これほど疲れたことはありません。

 




 さて、この本を読んで強く印象付けられたことは、アメリカを「経営する」人たちにとって一番大事なことは、「儲けること」に他ならない、ということです。「自由と民主主義を基調とする国際社会の秩序を守るため・・・」などとの報道は、全く白々しいことがよくわかります。石油メジャーや軍需産業、通信、金融といった巨大資本と深く結びついた米国軍隊は、常にどこかの国に難癖を付けては緊張状態を作り、戦争を引き起こさずにはいられないようです。そして、圧倒的な軍事力と物量で圧倒したあとには、必ず米国企業と親米政権が残されています。
 こうしたアメリカの権力構造が変わらない以上、地上から戦争をなくすことは、絶望的といえるでしょう。そして最近の軍事政策の特徴は、「戦争はアメリカが作り、最大の経済的利権もアメリカが確保するが、戦争遂行のための人命や経済的コストは最小に抑える」というものであり、そのためにこそ国連や同盟国を効率よく利用することが重要になっているのです。それは戦時中だけのことでなく、平時にあっても影響力は保持したままで軍隊維持費用を削減する、という政策とセットで実行に移されています。

 アメリカが誇る精鋭軍、『海兵隊』。その目的は「海兵隊の強力な部隊は太平洋における戦略的前哨拠点である沖縄で即応体制を維持する前方展開部隊として機能」することであり、、在日米軍海兵隊は「日本の相互防衛に備え周辺地域の平和と安全を確保することによって日米間の相互協力および安全保証条約を支援」することとなっています。
ところがこの精鋭在日米軍海兵隊ですが、このほどグアムへ移動することになりました。これは何を意味するのでしょう?
 沖縄が「太平洋における戦略的前哨拠点」ではなくなり、「周辺地域の平和と安全を確保する」ことの必要性も、危険性も薄れたと解釈すべきでしょうか?だとすると、自民党や民主党の前原氏などがさかんに吹聴している、「現実に高まりつつある中国軍事脅威論」などとアメリカの認識とは正反対になってしまいます。なによりも「日本の相互防衛に備え周辺地域の平和と安全を確保」するという日本にとって重要な任務が果たせなくなるではないですか。ついにアメリカは日本を見放すことにしたのでしょうか?

 わたしの憶測を述べます。なんの根拠もない、空想にすぎませんが。

 日本の存在と日本がアメリカのために果たしている役割は、アメリカの生死を決定するといっても過言ではないくらい重要なものであるとの認識は、アメリカ国内でよほどの政変でもない限り変わることはないと考えられます。したがって日本との関係を根本的に変えてしまうようなことは、少なくとも今はありえません。
そこで考えられることは二つあります。
一つは、日本周辺に出来する恐れのある軍事的脅威は、現在の日本政府の外交政策と自衛隊の戦闘力で十分対応しうるとの判断がアメリカにはあること。
もう一つは、在日米軍海兵隊の役割を改憲後の日本軍に引き継がせるというシナリオでは間に合わないほどに、次の戦争を準備する必要が差し迫った課題となってきたこと。
 いずれにしても軍事戦略上海兵隊をグアムに置くほうが有利な事情があることだけは間違いないわけで、ここから新たな戦争ターゲットも推測されそうです。
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  by kobo1947 | 2006-04-12 17:56 | 日々思うこと

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