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「小火器」を「消火器」といっても、ごまかされんぞ!

日本国憲法が発布されたのは1946年11月3日でした。ちょうど半年後の5月3日から施行されて今日に至っています。現憲法は、徹底した平和主義が重要な根幹となっており、前文に見られるように、日本国民は国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ったのでした。この憲法の制定にあたっては、ごく稀有な一部を除き、全国民と全世界が心の底から歓迎したのです。
ところが1950年の朝鮮戦争を境に、米・露2つの大国の都合から世界は冷戦構造へと向かい、以来米国から日本政府に憲法とあい矛盾する要求が次々と出され、徐々に憲法の理想が歪められてきました。しかしそういう状況下にあっても平和憲法の理想を貫こうとする努力熱い思いは、国民の中はもとより、自民党政権の中にさえ確固として存在していたのです。
冷戦が終焉し、世界の緊張が少なくなって、いよいよ日本が核兵器の廃絶や軍備縮小、国際紛争の平和的解決に向けて最大の力を発揮することこそ自然なのに、現実には逆の動きが強まっているとは、不可解なことです。
憲法発布の記念すべき11月に、改憲を叫ぶ人たちはこぞって改憲案を発表する動きがあるようです。自民・公明・民主が共同して、日本を戦争できる国に変えようとしているようです。国民的議論がなくても国会議員の3分の2以上で改憲案は可決するのですから、これは簡単です。しかし、国民投票によって最終的に決まるわけですから、どうやれば国民投票を乗り切れるか、ということを彼らは今必死に考えているのではないでしょうか。言い方を変えれば、どうやって国民をごまかすか、ということですね。国民投票法でそれをやろうというわけです。
たとえば、有権者年齢を高めることにより有権者数を少なくする、有効投票数の過半数で可決とする、『改憲』という表現を使用せず『制定』として包括投票に持ち込むとか。
わが国が軍隊を持つとき兵士としての徴用を受けるのは、現在20代以下の青少年です。彼等の運命を選択し決定する投票であれば、少なくとも16歳以上の国民は有権者とすべきではないか、また、投票期間はどれだけ長くなってもかまわないから逐条投票にすべきだし、全有権者の過半数の賛成を得られない条文案は廃棄されるべきだと、私は思います。
それよりも、国家の名誉にかけこの崇高な理想と目的を達成するために全力を傾注することが大切なのですから、憲法を変えることの前にそういう努力をするべきでしょう。
これまでわが国の政府は、『この崇高な理想と目的を達成するために』全力をあげたことなど一度もなく、常に日和見を決め込んでいたに過ぎないのですから、今からでもがんばってもらいたいものです。たとえば、「全ての国が9条を持つためのフォーラム」などを政府が中心となって全世界の人々に呼びかけ、毎年開催することなど、それほど困難なこととは思えないのですが。そういう行動に対しては、少なくとも日本人の圧倒的多数の賛同が得られることと思います。
ある国のエゴのために作り出された戦争に、国民を欺いてまで巻き込むことはやめてもらいたい。私たち前文の理念と9条を守りたいと願う者は、11月という記念すべき月を、憲法を変えるのでなく、憲法をいっそう押し進めるためにがんばりたいとおもいます。


            消防法により設置が義務づけられています
「小火器」を「消火器」といっても、ごまかされんぞ!_e0084918_19122028.gif

                    というようなもの

  by kobo1947 | 2005-10-13 19:34 | がんばらねば!

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